3-6 辞書・事典をつかう 

 レポートなどの課題に取り組むときには、まずテーマの概要を知るために、辞書や事典でその事柄について調べてみるとよいでしょう。事典では、事象、事件、人物、著作や国など事柄の全体像や要点がわかり、理解を深められます。さらにより深い知識を得るために分野ごとの専門事典をあたれば、これまでその事柄がどのように扱われてきたか、参考となる文献なども記載されており、情報入手を発展的に進められます。

①冊子体の辞書・事典の利用
 
 冊子体の辞書・事典類は調べるための本として「参考図書」と呼び、一般図書とは別に配架しています。書架には『国史大辞典』『生涯学習事典』『日本語オノマトペ辞典』『国際人権百科事典』『20世紀思想家事典』などのほか、非常に多くの辞書・事典類があります。書名も『~事典』であったり、『~辞典』であったり、そういった言葉が入っていなかったりさまざまですので、図書館の参考図書コーナーでどんな事典があるか実際に目で見てみましょう。

 データベースの場合、収録内容は日々更新されていきます。それは便利なことではありますが、ある時点においてその言葉がどのような意味を持っていたかを確認することはできません。たとえば、ひとつの言葉について『広辞苑』を初版から順を追って調べてみると、その言葉がどの時代に誕生したか、時代時代でどのように扱われていったか、変遷を知ることができます。

▼「いじめ」という言葉を『広辞苑』(岩波書店)で調べてみました 

『広辞苑』とは…
 知名度の高さと販売実績において日本を代表する中型国語辞典。
 初版は1955年で、2018年1月には収録項目25万を数える待望の第七版が刊行された。
 国語辞典としてだけでなく、百科事典的要素も兼ね備えている。
 かつては「一家に一冊」、「日本語辞典の代名詞」とも言われた存在。

▪️百科事典

 あらゆる分野の事柄についての知識を集め記し、辞書の形式に準じて項目を立てて配列し、解説を加えたものです。コンパクトにまとめられたものもありますが、大型のものは全数十冊におよぶものもあります。事柄の全体像を理解するのにまず使うと良いでしょう。

『世界大百科事典』(改訂新版 31巻 平凡社 2007)
『日本大百科全書』(25巻 小学館 1984-89) 
The New Encyclopædia Britannica(15th ed 32巻 Encyclopædia Britannica 2002)

▪️専門事典

 『社会学事典』『心理学事典』『政治学事典』など分野ごとにさまざまにあります。専門事典ではその分野において、その用語や概念がどういう意味を持つのか、背景や歴史を含めて解説しています。

▼「故意」という言葉を国語辞典と専門事典で引き比べてみました 

▪️人名事典

 歴史上の人物や現在活躍している人を調べるのに使えるほか、事柄について「人」という切り口で調べるときにも使えます。関わり方によって事柄の別の側面が見えてくることもあります。

『日本人名大辞典』(講談社 2001)
『岩波=ケンブリッジ世界人名辞典』(岩波書店 1997)
『世界女性人名事典』(日外アソシエーツ 2004)

②データベースの利用
 
 図書館ではいくつかの辞書事典データベースを提供しています(図書館発行の「学術情報データベース一覧」参照)。これらのデータベースは各分野の研究者や出版社が責任をもって執筆していて、著作権もはっきりしており、学術的に信頼性の高い編集を経ているので、引用情報として用いることができます。また、署名入りの記事だけでなく、地図や画像も含まれており、また関連サイトや関連項目にリンクが繋がっています。

アクセス方法は3-7を参照してください。


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