01 大学での学びと図書館

大学というところ

 みなさんは大学に入学したとき、高校までの仕組みと大きく違うことに戸惑ったのではないでしょうか。大学ではカリキュラムの中で、自分で履修する授業を決め、自分で時間割を組まなくてはなりません。授業に出るも出ないも自分の責任で決めるものです。高校までの与えられた問題に回答を出すという「勉強」から、自分で問題を見出し、その問題に取り組んで行く「研究」に一歩近づいた学習になります。すなわち、「学んで問う」姿勢が求められるところです。

 ここで少し、大学制度と単位について説明します。「学生が主体的に事前の準備、授業の受講、事後の展開という過程に一定時間かけて取り組むことをもって単位を授与し、またこのような学修経験を組織的、体系的に深めることをもって学位を授与する」というのが大学制度です。(平成24年 中央教育審議会答申)そして単位というのは国の定める大学設置基準第21条では、1単位で45時間の学修を要する内容を指し、2単位なら90時間となります。2単位の授業は、1コマ90分を2時間とみなし、2時間×15週で30時間。残りの60時間は授業外での学修を意味します。1回の授業で4時間分の事前事後学習をしているという前提なのです。授業では、授業時間外にやる課題が出されることも多いでしょう。教員のレクチャーを90分間聞いているだけの授業があったとしても、また、課題が出されなかったとしても、そのときはあなたが自発的に学ばなくてはなりません。大学での学修は与えられるものではないのです。

みなさんがすることは…

 では、何かに問題意識や関心を持ったとき、授業で課題が課されたとき、どうすればよいのでしょうか。詳しい内容をさまざまな媒体を使って調べます。新聞やニュースを見たり辞書や事典を調べ、さらに関連情報や海外での状況を調べることもあります。何より大切なのは、先人たちの研究(先行研究)を調べることです。さまざまな関連事項をたどっていくうちに、新たな疑問がわきあがってきて、さらにそれを調べていく。そういう過程を経て最初の関心は広がりや深みが出てくるのです。

 具体的には、関心を持った自らの問いについて調べるとき

  • テーマに関する基本情報をおさえる
  • 先行研究や最新の研究動向を調べる
  • 一次資料を調査・分析する

ということが必要です。情報が世の中にあふれている時代になりましたが、自分にはどんな資料や情報が必要なのかを見きわめ、それを適切かつ効率的に探索する方法を見つけることはなかなか難しいことなのです。

図書館の役割は…

 そんなときは大学図書館を利用してください。大学図書館には、学術情報を収集し、整理・蓄積し、必要とする人の利用に供するという基本的な役割があります。それと同時に、みなさんの学習活動を支援するための設備があります。スタッフがいます。

 図書の貸出だけでなく、ミニレクチャー、大学院生による学習相談、データベース講習会や授業内図書館サポートなども利用できますし、課題に取り組む中で出てきた疑問点、調査の中で不明なことや資料がうまく見つからないことが出てきたときはレファレンスサービスも利用できます。

 また、「いつでも」「どこからでも」サービスを受けられるよう、一人一人の図書館ポータルサイトMyLibraryが用意されています。オンラインでさまざまなサービスが受けられるほか、手続きを経れば自宅から契約データベースを使うこともできます。

 図書館はいつでも好きなだけ本が読めるところですが、大学の図書館はみなさんが「学んで問う」習慣を身につけるためのサポーターとして存在しています。図書館の「資料」と「設備」と「人的サポート」を利用して、「自ら学んで問う」ことで得た新しい知識を自分の言葉や文字で発信してください。大学生のあいだに「学んで問う」姿勢を身につけ、みなさんが生涯学び続ける力を修得してくれることを願っています。

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