取材日:2021/08/09
▼なぜ国際学部を選びましたか?
高校でも国際英語コースというクラスに入り、小さいころから将来海外に住みたい、海外で働きたいという気持ちをずっと持って、英語を勉強していました。語学力を生かして、将来に繋がるような国際学部系の大学を探していました。明治学院大学の見学し、学校の雰囲気が気に入りました。高校生の時にカリフォルニア大学アーバイン校に短期留学をしたことがあり、明治学院大学の雰囲気がとても似ていたように感じました。アメリカの大学のような雰囲気で、アーバイン校に似ていることに縁を感じ、この大学に行きたいなと思うようになりました。調べてみると、カリキュラムは面白そうで、海外に校外実習に行けるゼミがあることも知り、明治学院大学の国際学部に決めました。
▼学生時代はどのような活動をされていましたか?
1年生の時にタイにバックパッカーをしたことがきっかけで、タイの環境問題を研究していた熊本ゼミに入りました。校外実習ではタイに3週間行き、農村や少数民族の所にホームステイした経験は今でも忘れません。
サークルはBreak Jamというダンスサークルに入っていました。本当は大学生になったらチアを始めたいと思っていましたが、当時明治学院大学のチア部はあまり盛んではなく、思い描いていたものとは違いました。幼いころからクラシックバレエを10年ほどやっていましたが、中学・高校では部活動に専念してダンスを離れていました。大学生になったらダンスを再開したい、バレエとは違うジャンルのダンスもやってみたいと思っていたので、ダンスサークルを選びました。また、サークルとは別に週に2,3回ほどダンススクールに通っていました。アルバイトはスターバックスで4年間働いていました。海外旅行が大好きなので、アルバイトで稼いだお金をよく旅行に充てていました。
▼どのように現在のキャリアに至りましたか?
小さいころから旅行が好きで、飛行機も好きだったので、CAを目指して航空業界に絞っていましたが、望む結果を得ることができませんでした。ですが、海外とつながりのある仕事がしたいと思っていたので、商社などを視野に入れて就職活動をしていました。何社か内定を頂いた中から、神鋼商事株式会社という神戸製鋼グループの鉄鋼の専門商社に新卒で入社しました。鉄の原料を扱う部署に配属され、貿易事務の仕事をしていました。契約書が英語書かれていたり、英語での海外の人とメールのやりとりをしたりなど、海外と繋がっていられる仕事だったので、やりがいがありました。
趣味と仕事の両立ができる環境だったので、3年目くらいには仕事に慣れ、趣味を始める余裕ができました。そこで、大学生の頃にできなかったチアを思い出し、チアを始めることにしました。知り合いからスポーツ応援のチアがあることを教えてもらい、何チームかオーディションを受けました。その結果、富士通チアリーダー部に合格することができました。それをきっかけにチアリーダーの世界に入りました。NFLチアリーダー(アメリカンフットボールの応援チアリーダー)に直接ダンスを教えてもらう機会があり、いつかNFLチアリーダーになりたい、アメリカでチアがしたいと思うようになりました。その時から、NFLチアリーダーになるという夢に向けて頑張ってきました。オーディションに合格して、現在はアメリカでNFLチアリーダーとして活動しています。
▼今までのキャリアで大変だったこと何ですか?
仕事とチアの両立が大変でした。チアもプロのチームに所属し、仕事もお金をもらっているのでプロフェッショナルにやらなければいけません。仕事もミスができないような部署にいたので、そのプレッシャーとストレスもありました。また仕事量も多く、トラブルがあるとチアの練習に遅れてしまうこともありました。両立のため、睡眠時間を削って多忙な日々を過ごしていました。
NFLチアリーダーに最初に挑戦した時は、気持ちの本気度が足りず、途中で落ちてしまいました。実力不足を感じ、日本で修業をするため、プロのチームに所属しなおしました。練習中に落ち込むことや、泣いたこともありました。しかし、NFLチアも狭き門なので、夢のために厳しい練習を頑張りました。チアはチームワークが大切ですが、チームメイトとの関係性、チームを構築していくのは簡単なことではありません。それぞれの個性があり、色々な考え方があるので、チームをまとめていくのは大変です。また、夢の実現のためにお金を貯める必要があったので、貯金をしていました。
大変なこともたくさんありましたが、今となっては全部楽しかったように感じます。挫折はありましたが、その時々を楽しんでいました。
▼アメリカでチアをやる魅力を教えてください!
チアの本場であり、アメリカで1番人気のあるNFLのチアをできていることは魅力的です。スタジアムには6~7万人のお客さんが入ります。その大観衆の中でチアができることにはとても興奮します。長年の夢をかなえてアメリカの地でチアができることの幸せをかみしめています。
▼社会人になるためにはどのような覚悟が必要ですか?
お金を稼ぐことは甘くないです。お金をもらう仕事は、どんな職種であっても、プロフェッショナルにやる責任を持つ覚悟が必要です。真面目に誠実に仕事に向き合って、積み重ねていくことで未来が切り開けていきます。
また、学生時代は友達を選ぶことができますが、社会人になると様々な人と人間関係を構築していかなければなりません。職場に所属している限り、周りの人とうまくやっていくことが求められます。人を選ぶことができないので、自分が適合していく能力も必要です。つまり、コミュニケーション能力が大事です。コミュニケーション能力がある人は、社会に出て強みになると思います。コミュニケーション力は学生のうちから身につけておくといいと思います。
▼あなたにとっての国際学部とは?
自分の世界が広がり、成長出来る場所です。将来、世界で活躍する国際的な人間になりたいと思い、国際学部を選びました。色々な考え方を持った人がいて、自分の視野や思考の領域を広げることが出来たのが今に繋がっているので、とても良かったです。それぞれの個性を受け入れ生かし伸ばせる環境があるのも、グローバルに生きる人間を育ててくれると思います。
▼学生へのメッセージ
今思い出す大学生活は楽しかった思い出しかありません。一生涯の友達もできました。みなさんも大学生活を満喫して、楽しんでほしいと思います。
また、時間がたくさんあるので、アルバイトなど、何でもいいと思うので、何かに夢中になって頑張ったり、視野を広げてチャレンジしてみたりするといいと思います。将来自分が何になりたいのか、何をしたいのかが分からない人は多いと思いますし、私も自分が何をしたいのか分からずに悩んでいた時期もありました。しかし、視野を広げて様々なことにチャレンジすると、自分が好きなことや将来につなげたいと思えるヒントが色々なところに転がっていることもありますし、経験のないこともやってみるとその魅力に気づくこともあります。そのため、色々なことに果敢にチャレンジしていく気持ちを常に持ってほしいと思います。
そして、夢はいつまでも持ち続けてください。私は「夢は大きく、目標は小さく」ということを心がけています。夢を持ったら、夢をかなえるために小さな目標をたくさん作り、目標を積み重ねると夢は叶うということを私は実践してきました。
社会人になり会社に所属すると、時間に余裕がなく、趣味に使える時間が限られてきます。たくさん時間のある大学時代に色んなことをやって吸収することが大事だと思います。コロナ禍でできることに制限がかかってしまいますが、たくさん本を読むなど、家にいる時間を利用して何でもいいので何かやってみることが大切です。
私は大学生の最後にやり残したことは無いか考えたときに、留学が頭に浮びました。そこで、ロサンゼルスに短期でダンス留学に行くことにしました。その時の経験は今にも繋がっています。一度きりの人生、後悔はしてほしくないので、やりたいことはなんでも挑戦してほしいです。一歩踏み出す勇気が大事です。
〇本田景子
2001年に明治学院大学国際学部に入学。学生時代はダンスに打ち込む。卒業後は鉄鋼の専門商社に就職。趣味としてチアを始め、現在はNFLチアリーダーとして活躍。