1.図書館資料検索

 あるテーマを調べるための最も基本的な作業は、そのテーマについて書かれた文献を図書館で探すことである。大学図書館の蔵書は膨大であるから、ひとつのテーマについて数冊から数个冊、時には百冊を超える文献が見つかることもある。研究文献はとっつきにくいが、そのテーマの参考文献リストを収め、研究史を紹介する68アカデミックリテラシー・ハンドブックことも多く、そこから芋づる式にたくさんの資料が見つかることも少なくない。

a.大学図書館OPAC

 大学図書館の蔵書は、インターネットでアクセスできる検索システム、OPAC(Online Public Access Catalog)により、図書館内の端末や自宅のコンピュータから検索できる。多くのばあい、検索窓がひとつの「簡易検索」(「基本検索」)と、著者名や出版社、刊行年など複数項目で検索を絞れる「詳細検索」の2種類がある。

 明治学院大学図書館のばあい、トップページ左端の「蔵書・情報検索」を選択すると現れる「OPAC」のリンクから検索窓があるページに移動できる(図1, 2-1)。

【図1】明治学院大学図書館トップページhttp://www.meijigakuin.ac.jp/library/)

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 検索画面では、テーマに関する単一または複数のキーワードを検索窓に入力し(たとえば「戦争」)、まずは文献がどれくらい見つかるか試して欲しい。検索結果が多すぎる場合は、検索窓に入力するキーワードをスペースで区切って追加したり(たとえば「戦争」に「記憶」を追加して「戦争 記憶」とする)、キーワードのひとつを他の語に置き換えたりして(たとえば「記憶」を「語り」に換えて「戦争 語り」とする)検索結果を絞る(図2-1)。

【図2-1】明治学院大学図書館OPAC(簡易検索表示)

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 OPACを詳細検索表示に切り替えれば、資料区分(図書、雑誌など)、著者名、出版社、出版年代、所蔵場所等を指定して検索結果をさらに絞ることもできる。例えば「戦争」と「記憶」のキーワードを両方含む、1990年以降に刊行された横浜図書館の資料を探すなら、キーワードに加えて「出版年」欄の左枠に「1990」と入力し、「キャンパス」欄の「横浜図書館」を選択すればよい(図2-2)。このように検索結果をうまく絞ることが、あらゆる情報検索のコツである。図書館資料のみならず、新聞記事や雑誌記事を探すさいも同じである。

【図2-1】明治学院大学図書館OPAC(詳細検索表示)

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 OPACのヒット件数が少なければ、国立情報学研究所が提供する図書検索サービスのWebcat Plus (http://webcatplus.nii.ac.jp)や、NPO法人連想出版による「新書マップ」(http://shinshomap.info)を利用する手もある。見つかった資料が明治学院大学図書館になくとも、次に示すように諦めることはない。

b. CiNii Books (サイニィ・ブックス) http://ci.nii.ac.jp/books/

 全国の大学図書館等の所蔵資料を横断検索できる、図書と雑誌の総合目録データベース。上記urlからアクセスできるほか、明治学院大学図書館のOPAC画面でタブを切り替えても利用できる(図2-2)。このサービスでは探している資料が自分の大学になくても、ほかの機関にあるかを調べることができる。検索して他の機関で見つかった資料は、自分の大学の図書館から紹介状をもらい所蔵先に赴いて閲覧するほか、図書館間相互貸借(ILL)サービスを利用して入手できる。

 図書館間相互貸借を申込むには、図書館トップページからオンラインサービスのポータルサイトであるMyLibraryにIDとパスワードを入力してログインする(図l) 1。My Libraryのトップページが現れたらヽページ下方にある「利用者サービス」の「文献複写・貸借申込み」から欲しい資料の貸借が申し込める(図3-1, 3-2)。相手側の機関が応じれば、資料の現物を借りたり、ページを指定し複写を送ってもらったりできる。「利用者サービス」では他にも、図書館から借りている資料の返却期限を延長したり、貸し出し中の資料の利用予約をすることもできる。

【図3-1】MyLibraryトップページ

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【図3-2】MyLibraryの「利用者サービス」

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1 MyLibraryへのログインは図書館OPACページ、ポートヘボンからもできる。