新聞記事は、書籍や雑誌より鮮度の高いニュースを伝え、現場に近い生々しい情報を記録するため、テーマによってはレポートの有力な論拠となる。記事は短く分析は少ないが、比較的中立的なたちばから整理・凝縮された情報を伝えるという特性がある。
今日では、時々刻々更新される報道が各紙のウェブサイトで閲覧できるだけでなく、キーワードや日付により過去の記事を自在に検索できる有料のデータベースを、国内外の大手各紙が提供している。一部では創刊時の19世紀に遡る膨大なデータが検索できる。
こうしたサービスはいずれも個人が契約するには高価だが、明治学院大学図書館は主要紙と契約しており、学内端末からの利用は無料である(一部のデータベースは学外からの利用も可)。明治学院大学図書館が契約する新聞記事データベースを利用するには、「蔵書・情報検索」の「目的別」欄から「新聞記事・ニュースを読む」を選択することで、契約データベースの一覧をみることができる(図4-2)。以下では主要な国内紙のデータベースを紹介する。
a.日経テレコン21(日本経済新聞)
『日本経済新聞』の1975年以降の見出し検索。 1981年10月以降は全文検索が可能。同紙の地方経済面のほか同社の姉妹紙(『日経産業新聞』『日経流通新聞MJ』『日経金融新聞』『日経プラスワン』『日経マガジン』)も全文検索できる。
b.朝日新聞記事検索聞蔵IIビジュアル
1879 (明治12)年以降の紙面データベース。 1984年以降は『朝日新聞』の全文検索が可能で紙面の切り抜きイメージも利用できる。週刊誌の『AERA』(1988年5月~)と『週刊朝日』(2000年4月~)、現代用語辞典の『知恵蔵』も検索できる。初期状態では検索対象期間が3ヶ月に設定されているので、期間を限定する必要がなければ検索前に「全期間」を選択する(図6)。
C.ヨミダス歴史館(讀賣新聞)
1874 (明治7)年以降の紙面データベース。 1986年以降は『讀賣新聞』の全文検索が可能で、2008年12月以降の採録分は切り抜きイメージも閲覧できる。英字紙The Daily Yomiuriの1989年9月以降の記事も全文検索できる.
d.毎索(毎日新聞)
1872 (明治5)年以降の『毎日新聞』紙面データベース。 1987年以降分は全文検索を提供する。同紙が戦後に実施した世論調査のデータも収録し、日付やキーワードで検索できる。週刊経済誌『エコノミスト』の記事(1989年以降)も検索できる。